※この記事は旧ブログ (Amebaブログ)から移植したものです。

日頃よりフレッシュ・ベイト・ルアーズをご愛顧頂きまして誠にありがとうございます。

フレッシュベイトルアーズ代表 金沢です。

今後の事業活動についてお伝えしたいと思います。
少し長い文章になりますが、お付き合い下さい。

アンマケでは水槽に魚皮ルアーをディスプレイしました。

さて、2019年はアングラーズマーケットに初出店させていただきました。

おかげさまで沢山の方々にフレッシュ・ベイト・ルアーズのブースにお越し頂きました。

皆様、真剣な表情で剥製魚銀皮ルアーを吟味されており、私の説明に対しても殆どの方が最後まで熱心に耳を傾けてくださいました。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

釣りに対して熱い情熱を持った方ばかりで、「魚皮ルアーで新しい釣りが出来るかも?」と考えてくださる方ばかりでした。

私も皆様の情熱に感化され、喉が枯れるまで話をさせて頂きました。

さて、イベントも無事に終わり、今日まで様々な事を考えていました……。

個別オーダーサービス休止について

個別オーダーサービスはお客様の要望に応じて種々のルアーに対して魚皮カスタムを行うというものです。

例えば、「自身の所有するルアーにオイカワの魚皮カスタムを施してほしい」といったお客様の要求にお応えしております。

おかげ様で現在も多くのお客様からオーダーを頂いており、順次作業を進めております。

では、 なぜこのタイミングで『個別オーダーをお休み』するのか…

サービス休止の理由について

安定して魚を仕入れられない

捕獲したオイカワの生体。条件を満たすものは20匹に1匹いるかどうか。

魚皮ルアーの製作は、素材(すなわち材料となる魚体)が全てです。

昨今、安定して魚を仕入るのがだんだんと難しくなってきました。

もちろん、普通に魚を仕入るだけでしたら可能なのですが、魚皮カスタムルアーを美しく、そして仕様を満足した形で製作するためには素材となる魚体に対する制約がどうしても多くなります。

例えば、次のような前提条件を満たす必要があります。

  • ルアーブランクスのフォルムにフィットするサイズの個体であること
  • 魚体の鮮度、魚体のダメージ、傷がないこと

そして、上記を満足するために、魚体の捕り方、発送方法、保管方法に至るまで細かな要求があります。

必ずしもルアーにフィットするとは限らない

フレッシュベイトルアーズ立ち上げから現在まで、様々なルアーカスタムを行なってきました。

私の職人としての仕事は、ルアーに魚皮を被せ、美しく仕上げるだけのように思われることが多いです。

しかし、元のルアーが持つアクションや特性を限りなく再現して(というより殺さずに)、尚且つ魚皮独特の質感を持たせるのはルアーに魚皮を被せるだけのシンプルな作業ではありません。

個々のルアーに最適化した手法で都度対応する必要があります。

ほとんどのケースにおいて発生する作業の代表的なものは、

  • プラスチックボディ(ルアーのブランク自体)を削り、ウェイト調整と外形調整
  • ルアー内部のウェイトの調整

などがあります。
ルアーアクションにおいて外形とウェイトは大きな影響を及ぼします。

例えば、ジョイクロ178のブランクス下処理は0.01gまで追い込みます。

初めて処理するルアーについては、微調整→スイムテスト→微調整 のサイクルを細かく繰り返しテストすることになります。

つまり、安定的に品質の高い実践仕様のルアーに仕上げるには、自分の経験値の高いルアーをカスタムするのが最も良く、お客様にも自信を持ってお薦め出来ると考えます。

素材と仕込み、ルアーがフィットしてこその魚皮ルアーです。

お客様は期待を持ってフレッシュベイトルアーズを訪ねて下さいます。
私もその期待に応えるべく、自分が最上と思えるルアーを提供したいと思っています。

個別オーダーサービスにより喜んで頂けている事実はございますが、これらの理由で『個別オーダーのお休み』とさせていただきました。

誠に申し訳ありませんが、ご理解の程宜しくお願い致します。

今後の販売と展開について

先ず、すでに頂いている個別オーダーに関しましては責任をもって納品をさせて頂きます。

今後のカスタムルアーの販売方法については自社販売と販売代理店様経由の2パターンを検討しております。

現在のところ、代理店様については検討・交渉中です。

また、事業者様とのコラボレーション企画などもお声掛けいただければ大変嬉しく思います。
ただ、魚の仕入れの都合で不定期になってしまったり、販売数が限定されてしまう事を予めご了承ください。

今回のアングラーズマーケットの様なイベントにも可能な限り参加をしていきたいと思っております。

現場でユーザーである皆様の『生の声』を伺えるのは何よりの励みになります。様々なご意見が私の物作りの貴重な糧となっております。

最後に

フレッシュベイトルアーズのモノづくりは、いわゆるハンドメイドルアーとは大きく異なります。

製作においては頼れる先人はほぼいません。
なので手法については、まだまだ手探りの部分が多くあります。

ただ、それを自分自身で開拓していく毎日が楽しくて仕方がありません。

頭の中に、面白い構想が沢山あります。
それらを出来るだけ早く実現し、皆様にお見せ出来ればと思います。

今後ともフレッシュベイトルアーズを宜しくお願い致します。